当社の理念を「アイデア」、「一貫生産体制」、「展望」の三つの点からご紹介いたします。
創業当初から、「世の中にあるモノのコピーではない、小林製作所らしい捻ったモノづくりをすること」を理念として、オリジナル商品の開発に力を入れてきました。その活動の中で、特許など知財の獲得にも積極的に取り組んできた結果、現在、特許保有件数は20件以上、特許出願中の件数も10件以上に及んでいます。
そのなかでも、現在の当社の開発システムとして、開発案件で特に多くのお客様からご支持いただいているのが、「引き戸連動システム」に関連する特許群です。「引き戸連動システム」とは、複数枚ある引き戸の場合、1枚目を操作した際、2枚目以降の引き戸が連なって動くシステムのことです。
当時、業界にはすでに似たようなシステムがありましたが、それらは、施工は容易でも動作がスムーズでなかったり、動作はスムーズでも施工が非常に困難であったりといった問題点がありました。そこで、当社が現在の「引き戸連動システム」を開発し、かつ当社工場で細かい組立を施した状態で出荷することにより、現場での施工作業の効率化を図りました。こうして、簡単な取付工事のみでスムーズに動作するシステムを設置することができるようになりました。
動作性はもちろん静音性にも優れており、現在、当社の「引き戸連動システム」は、一般住宅だけでなく介護施設などでも幅広く使用されるヒット商品となっています。
当社の強みのひとつは、「国内生産」です。社歴が長く、それに応じた技術やノウハウを保有しています。また、生産拠点を海外に移転せず、国内・自社工場での生産体制を堅持することにより、高品質「ジャパンクオリティ」を維持し続けているだけでなく、納期における柔軟な対応も可能にしています。万が一、商品の機能や品質について改善点が生じた場合でも、原因の特定や対策の実施がスムーズに行えるため、お取引先様からも厚い信頼をいただいております。
もうひとつの強みは、企画・設計から製造までの「一貫体制」です。製造する会社が、企画・設計段階から携わることにより、『実際に製品として製造可能なモノ』を作り上げることが可能になります。とくに当社では、試作段階から、コンピューター上のモデルデータだけでなく、かたちある「モノ」として試作品を丁寧に作成しているため、お取引先様からは、企画段階における「製品化の可能性の高さ」を評価していただいています。
製造過程までを考えた企画・設計を行いますので、開発の各段階で、実際に製造する際に問題になりそうな点をチェックしながら作業を進めます。モデルデータだけでは評価しきれない点があれば、その都度試作品を作成し、製造のスタッフとも相談するなど早くから段階的なチェックを行うことで、問題点を一つひとつ確認し、安定したモノづくりにつなげています。
その結果、お取引先様から高い評価をいただいており、継続的な関係の中で活動を行っています。
これからも、常に商品から見えてくる改良点と向き合い、新しい要望・アイデアにも積極的に挑戦しながら、次なる商品開発に取り組んでいきます。